longlongagotimesuna’s blog

毎日ぼ~っと過ごしている中高年、日々呟き言

晴れ間が覗いたハッピーな日


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 白い空模様から雪が絶え間無く降り積もる。

モノクロ世界が見えるばかり。眺め続ければ、感情が削ぎ落とサレル。雪道を長く歩く時も同じ。唯、目指す場所に向かい、次第に冷えていく手足を心配しながら脚を動かすだけだ。色の乏しい世界は、フワフワした想いなんぞ吹き飛ばすらしい。

 そんな日を幾つか過ぎた朝、窓にオレンジの陽が差した。

  ソレ丈で、世界は変わった。窓を開けて、外を見る。冷たい空気を顧みずお日様を認め、吐息と共に溢れる笑みを止められぬ。光無けば、色はナイ。セカイの祝福の大半はヒカリがもたらすカラーから生まれると思う。

 午後、雪はポタポタと屋根より雫を垂らし、陽光にて眩い銀光を放つ。空は青味が増し、真ん中から外れた雲は、山端上に鎮座しつつ。陽気に浮かれた暇人は、ハンドルを握り ハッピーカラーを探しに行く。暇人は、セカイの美しさに夢中だ。彼方此方で車を止め、一番光溢れる時間帯を楽しむ。

 些か、日が翳ってきた帰り道、車前を二羽の小鳥が遊び舞う。蜜柑色と茶と白の背羽が、鮮やかな雀に似た小鳥で誘い誂うように、付かず離れず先導していた。やがて、飽きたのか南へ逸れて行く。

 彼等の百分の一ですら、人間は幸せを感じているだろうか。戯れて愉しげ飛ぶ小鳥を間近に視て、思い浮かんだ。